140字プロレス鶴見辰吾ジラ

劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-(2013年製作の映画)
3.5
【ショービジネス】

TVアニメシリーズのその後を描いた劇場版。ネクストと呼ばれる超能力者がヒーローとなり悪を討つ行為をまるごとTVショーとして、ヒーローは企業をスポンサーにして未来のヒーロー像とビジネスモデルの斬新さでフィクションに切り込んだ作品。

「ジョーカー」や「キングオブコメディ」見て、少しばかり思い出したのは本作でもあり、能力を持ったものが正義に目覚めたとしてもショービジネスの世界で消費されることになるという熱狂と冷静の狭間にいながらも消費社会への警鐘などどこ吹く風のエンタメへの振り方もまた良い。ブルーローズやドラゴンキッドに萌える時点で、やや前にもて囃された「美人すぎる○○」シリーズに近い肌触りでもあるが、そういうダークな揶揄にも屈することなくビジネスを本編はこなしていく。

『男は度胸、女は愛嬌、オカマは最強!』と、今となってはLBGT問題がトレンディとなったご時世に聞くと、この潔さに生きにくい世の中に物申すこの感じが好きだ。