140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

4.3
【陰と陽の引用】

前作よりもパワーアップした熱量とエモーション。実際、前作から予算が増えたことがメタ的に主人公2人の生活に出ている。2作目は陰と陽の対比構図。ボリューミーになったことで、キャラクターの質感がより明確に色濃くなったことで社会的な不適合が強調される主役2人に今作のライバル的な位置づけにくる兄弟の部活的なノリがコントラストとしてクッキリ見える。その分味付けが濃くなったので、序盤のちひろとまひろが食べているパフェ同様重みを覚えてしまうのは確かである。より仕事感が高いため、観客側の実生活への浸食は強めで、掃除屋の田坂への感情移入が強めになるので、ノレるとキツいの2つが混線する。アクションスポットの回数は増え、冒頭の狭い室内ファイト、着ぐるみファイト、そしてメインイベントの1vs1。キャラクター性が強調されたことで、陰と陽の互いに触れあえたら、交われたならのエモーションが映えるクライマックスは見事。