この作品を観られて気になったかたへは是非ベルトリッチ監督の『ベルトリッチの分身』という作品を合わせて観ていただきたいです。
どちらもドストエフスキーの『分身』をテーマに描かれております。
こちらの監督さん、アークティックモンキーズのMVを作ったお方なので、文学作品をどう映像にするのか楽しみにしておりました。
すごいですよぉ。まさかの昔懐かしグループサウンズをBGMに入れております。ただでさえ薄気味悪い展開なのに、そこに日本語の歌詞のしかもまた妙なチョイスのBGMで、余計に奇妙。
現在の等身大の自分と、まったく正反対の自分。理想の自分と対峙していくうちにリアルな自分がどんどん乱されていくわけです。
ドッペンゲルガー的な内容なのであまり深く考えずフワフワっと観てみるといいです。
観たこともない古そうな機械も一周すると近未来的に映る感じもいいです。ミワ・ワシコウスカちゃんもホントに魅力的!!
文学映画は、監督の解釈が多分に入って映像化されるので好き嫌い分かれて当然だと思いますが、台詞の言葉にとつひとつに神経が行き届いていて、それに耳を傾けるだけでも楽しいと思います。
奇妙な感じでとても好き。