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トム・アット・ザ・ファームの10000lyfhのレビュー・感想・評価

2.0
トム(ドラン)が農場でマインドコントロールされる話。力作「わたしはロランス」の後でまた模索期に入ったかドラン監督。過去 3作に共通する作風から大きく転換(PV 風イメージ映像なし/一部挿入歌を除き普通の劇伴/恋愛が基本なし)。個人的に好きになれず。まず、マインドコントロールというテーマそのものがしんどい。このテーマで好きな映画もないわけではないが、本作ではそこにフォーカスされ過ぎていてキツかった。来訪した女性も唐突にコントロール下に置かれるが、その過程の描写がないのも怖かった(逆に「過程を描写せず」が技法として有効な事例ではある)。コントロールする農場主に、表面的なホモフォビアの裏に同性愛指向が見え隠れし、それもトムをコントロールするのに有効に使われたのか、とか、前作までは特に感じられなかった反米傾向とか、いくつか興味深い疑問は残るが、深堀りやめときます。ともあれ、アーティストに模索は必要だし、「マミー」に大いに期待
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