Kaoru

コーヒーをめぐる冒険のKaoruのレビュー・感想・評価

コーヒーをめぐる冒険(2012年製作の映画)
3.3
原題「Oh Boy」のほうがよっぽど良かったんじゃなぃかしら。
確かにコーヒーは出てくるし"コーヒーブレイク=人生のつかの間の休息"というメタファーにもとれるけれども、どちらかといぅとコーヒーは飲まない(飲めない)ことのほうが多かったし、だからと言ってそれを巡ってましてや冒険なんてしてないし笑

そこに期待したいかたはコーヒー&シガレッツ以上の作品はないと思うわ。

あまりネタバレさせるワケには行かないけれど、ドイツ的なとても優秀な作品だと思います。
とにかく!ここに出てくる多くの人が行き詰まってるんですよね。当然主人公のニコ君も。もぅ人生グダグダなんだけれど、人なんて自分のことで誰もがいっぱいいっぱいで、それをどうにかこうにか支えて支えられて生きているものだと思う。その行き詰まる感じがとてもリアルに描かれていました。

特に父親から「お前は2年間何をしてたんだ!」って叱られたときに「考えてた」といぅ今時小学生だって言わなそうな言い訳のやり取りが、なんだかとっても微笑ましかった。それほど行き詰まってるんだなぁと。

誰もが行き詰まったときに、自分のことしか見えなくなるのだけれども、最後は全くの他人と関わり案じてあげるあのシーンでなんだか全て救われた感じだったわ。ダラダラっとした生あたたかい作品です。
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