KanaiSatoru

X-MEN:フューチャー&パストのKanaiSatoruのレビュー・感想・評価

X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)
4.0
XMENフューチャーパストを観ました。

まずこの映画、XMENシリーズの最高傑作じゃ無いか、と思えるほどよく出来た脚本です。

題名から未来と過去の時間軸にまつわる話であることがわかるのですが、ある兵器開発によって地球規模で滅亡🌏が迫る未来。
センチネルと呼ばれる兵器と戦う中で過去に戻れる能力を持つミュータントと、我がXMENたちが、最後の賭けに出るところから物語始まります。

シリーズを観てきた我々からすると、前作からの繋がりが無さ過ぎて、ちょっとびっくりするのですが、そこに一旦目をつぶることができれば、あとは一本の映画として素晴らしい完成度。

と言ってもファーストジェネレーションを観てないと楽しめないのは、その通りで、逆にファーストジェネレーションからの新しい3部作に移ってから、昔懐かしいXMENの連中に会いたい人にとっては、若い時代のプロフェッサーと年老いたプロフェッサーのどちらも楽しめる出来になっていて、それこそアベンジャーエンドゲームの感じに近い。

見所はセンチネルを開発した博士を過去に戻ってぶっ殺すと言う単純な話なのですが、過去にいるプロフェッサーとマグニートを説得して、手を取り合って、兵器開発を食い止めるなきゃいけないと言う難題があって、ここが1番相応しく無いウルヴァリンに課せられた使命で見所です。

話の展開としては、結局はちょっとしたボタンの掛け違いから仲違いしてしまい、うまくことが進まないわけで、映画的にはこのイライラ感が面白さを増す仕掛け。
一方、現代ではセンチネルが刻々と迫っており、センチネルに襲撃される前に過去を変えなければいけないと言う時間との戦いがもう1つの見せ場になってます。
見ている側は早く早くと思いつつ頑張れと応援するわけで、このあたりが脚本の上手さだと思いました。

劇中の中でプロフェッサーが希望という言葉を使います。
XMENの普遍的なテーマは共存ですが、今回は未来は変えられると言うテーマも加わり、希望を捨てないで戦う姿が、観客の心を揺さぶるよい脚本です。

ただし、この映画には1つだけ欠点がありまして、それは制作した順番です。
実はこの後、アポカリプスと最後もう1作が作られるわけですが、どう考えてもこの映画が最後であって欲しかったです。
アポカリプスはこの映画の前に制作されるべきだったし、もっと言えば、ダークフェニックスはそもそも作られるべき映画ではなかったと思います。
XMENブランドでひと儲けしたい人たちが無理くり作ったのが、ダークフェニックスで、アポカリプスを作り、フチャーパストで終わりにするのが最良の選択だったと思います。
そういう意味では終わりを考えずにその場の思いつきで単発映画を作ってきてしまったのが、もったいないところだなぁと今となって思えます。

以上、個人的には90点の映画です。
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