ホイットモア大統領

ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

3.9
文化人の方から「松本零士作品のようだ」とオススメされて鑑賞。

なるほど、戦争映画でありファンタジー映画であり哲学映画でもある、不思議なロシア映画だった。

あらすじは、
ロシアの戦車隊が、たった1両の神出鬼没のタイガー戦車に全滅させられる。
全身に大火傷を負いながらも唯一生き残った戦車兵は、「戦車の声が聞こえる」特殊能力を身につけ、タイガー戦車に再戦を挑む。というもの。

"白い悪魔"と呼ばれるタイガー戦車の正体は?
奇跡の回復力を見せ、特殊能力を身につけたイワンとは何者なのか?
そして、ラストの"影"の正体は?

これらのミステリーを軸にストーリーは展開していくのだが、それが当たり前で進むのではなく、ロシア軍の上官もなぜ?なぜ??と推理していくので、観客も考えを張り巡らせやすいものになっている。

そんな演出を除いても(ミリタリーマニアではないため、戦車がどうこうはわからなかったが)、
本作のために自作したという戦車の戦闘シーンの迫力は感じられただけでも満足。

現に、本作はアカデミー賞外国語映画賞のロシア映画代表として出品され、当国ではそれなりにヒットしたらしく、ただのヘンテコ映画で映画界から消えるには惜しい作品だ!

個人的には『フューリー』よりも好き。