ひらまさ

未来を花束にしてのひらまさのレビュー・感想・評価

未来を花束にして(2015年製作の映画)
3.5
およそ100年前のイギリスを舞台に、女性参政権が認められるまでの史実をもとにした女性たちのストーリー。

女性として、今ある権利のありがたみや重さを知る良い機会になった映画だった。
女性だって抵抗できる権利があるはずなのに、劇中では上司にセクハラされることに抵抗できず、自分が産んだ子供の親権をもらえないことに抵抗できない。
必死に、死に物狂いで抵抗しているのに、相手にとっては全然ダメージにならない。

見ていて心痛い描写も多かったけど、こうして平穏的な解決から実力行使に向かって行くのか...と思った。
未来のために自分を犠牲にした彼女も...。
パッと周りを見て、今ここしかないと思って死を選ぶ。選んで世間が変わるならいいと思える。
決死の覚悟ってこういうことなんだと感じました。

キャストとしてはヘレナ・ボナム=カーターとメリル・ストリープ目当てで見たんだけど、主演のキャリー・マリガンも最高でした。
母親として息子に愛情を注いでいる描写がとても良くて。

結局誰かが大声出して死まで選ばないと世界って変わらないのかな、とか当時の話だからこういう結末ではあるんだけど悲しくなりました。
ラストのクレジットで、2000年代に入ってようやく選挙権を女性が手にした国もあることに驚きました。(学がなさすぎる)
今私が参政権を手にしていることに感謝して、もっと自分の手のなかにある権利を大事にしていこうと感じた映画でした。
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