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ジョン・ウィックのabeeのレビュー・感想・評価

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)
4.3
「マトリックス」以降恐ろしいほどぱっとしない男、キアヌ・リーブスについに舞い降りた当たり役。

めちゃめちゃ面白かったですね。
キアヌ・リーブスの作品結構観てますが、今のところこの作品が1番好きです。

この作品が当たった要素は大きく2つあると思います。

まずはやっぱり犬ですよね。
この物語は単純な復讐劇ですがそのキッカケは亡き妻から贈られた犬が殺されたこと。無敵の殺し屋が犬の復讐⁉︎
なんという萌え要素ww
無敵の殺し屋の相棒に小型犬というのは今までに無かった組み合わせ。斬新です。

2つ目はジョン・ウィックという人間の人物像がキアヌ・リーブス本人に重なる部分が多いこと。
キアヌ・リーブスは事実婚状態であったジェニファー・サイムとキアヌの子を死産したことがきっかけで別れたと言われていますが、ジェニファーはその後事故死。
それからのキアヌ・リーブスは小汚い格好で公園のベンチに座りサンドウィッチを食す姿をパパラッチされたり、「サッド・キアヌ」というあだ名をつけられたりと世間をざわつかせました。
そんなキアヌとジョンがとても重なって見え、ジョンへの感情移入がし易かったです。

映像もミュージック・ビデオを観ているかのようにスタイリッシュ。音楽とアクションの融合でアクションシーンが非常にテンポ良く観られる。
アクション・シーンにはジョン・ウィックの殺し屋としてのプロ魂も描かれていて、標的を確実に仕留めるため、足もしくは銃を持つ手を狙い動きを封じ、2発目は頭に入れて苦しませることなく仕留める。まぁ、例外もありますが、ほぼ2、3発で急所に入れて息の根を止めるのです。
マジでカッコいいです。

それに、時間は100分とコンパクトなわりに変に引っ張ることなくきっちりまとめているのが素晴らしい。
続編があるので、この辺りで終わりか?と思ったら次作に持ち越すことなくきっちりケリをつける。
潔い作品作りに感動です。

ということで、シンプルな物語に犬が華を添え、最後の最後までそれが活きていました。
理由が理由なれどやはり犬は犬。
「お前は俺の犬を殺した。」というセリフからは正義感以上に狂気しか感じられませんでしたよww
しかし、これは愛がもたらす狂気の物語だと思っています。

いやぁーー。想定外でしたが早く次作が観たい。
キアヌ・リーブスの髪型がコマすぎくんに見えるよww
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