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華麗なる晩餐のkuuのレビュー・感想・評価

華麗なる晩餐(2008年製作の映画)
3.8
『華麗なる晩餐』2008年
カナダ    12分。
あらすじは、
美食を求める11人のゲストと召使たち豪華絢爛の晩餐会でグルメホストとゲスト達がその食事を堪能。
次からつぎへ料理を運ぶ給仕達。
楽しく話すこともなく、次々と喰いまくる人々。
んで!地鳴りと共に驚きの事態が発生。。。

この映画を観ていて思い出したのは『SALIGIA 』
superbia(傲慢)
avaritia(強欲)
luxuria(色欲)
invidia (嫉妬)
gula(暴食)
ira (憤怒)
acedia(怠惰)七つ大罪。
のその中のgula (暴食)。
余談の余談ながら、
この頭文字でそれぞれに対応する悪魔てのがあります。
傲慢=ルシファー
強欲=マンモン
色欲=アスモデウス
嫉妬=レヴィアタン
暴食=ベルゼブブ
憤怒=サタン
怠惰=ベルフェゴール
食欲ってそのものはどの宗教(カルト以外)罪悪じゃない。
せやし、どんなもんをどんなけ~(IKKO風に)食べたら裁かれ対象になんのか、なんて自分を責める必要はあらへん。
せや、この本能たる食欲、そして性欲ってのは『むさぼる』事てのは、神が喜ばへんのやと思います。
なーんでか(ナーンデカフラメンコ堺すすむ風)
『むさぼる』ことは極端に云やぁ、モノを盗んでまで欲求を満たさざる得なくなるからちゃうかな。
せやし、
『もうアカン!原一平じゃない腹が一杯』
ってところまでで理性が働き、
『もうやめとけ』と思えたら、それで止めたらええように思う。
それ以上が問題なんかと思います。
今、要求しとってても、食物は限界がある。
あり余る食物を独り占めにすっことは、どうかなぁ。
有吉ゼミ ~ギャル曽根VSゲストの大食いみたいなんはマジに見てて反吐が出る!
自分は色んな土地に周り色んな人達を観てきた!
飢えかけたホームレスもまれにいた。『日ごとの糧を与えたまえ』
と主は俺たちに祈ることを勧めとる。あくまで『日ごとの糧』であって、今日必要な分量ということを忘れてはならへんのとちゃうかなぁ。
それを踏まえてこの映画を観てみる。あ!あくまで『食欲』自体は罪悪ではない。
邦題『華麗なる晩餐』
原題 NEXT FLOOR もええ題かな。
12分の短編やし、奇妙なお話ですが、リズム良く進んでCMみたいでした。丁寧に造られた贅沢な料理はグロテスクにもみえてもきましたし。
台詞は「Next Floor」のみ。
兎に角、登場人物は表情が巧いし、考えていることが手に取れる。
しかし、給仕長の考えていることだけがわからへんし、この意図もわからん。
観る人に解釈をまかせ、全てゆだねられている感じでした。
必要以上に殺し狩られ食べられ捨てられていった動物たちの思いを有り難く受け止め頂けよ!
さもなくば、ベルゼブブのように天使であっても地獄に堕とす?なんてメッセージが込められてるか否かはわかりません。。。
 
kuu

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