Kaoru

HUNGER ハンガーのKaoruのレビュー・感想・評価

HUNGER ハンガー(2008年製作の映画)
4.4
監督はアフリカ系イギリス人、その他主な出演は北アイルランド系で固める徹底ぶり。
どれだけIRAがプライドを持って主張をしていたかがが苦しいほど伝わる作品。IRAのメンバーだって英国によって殺されたけれど、看守たちだってIRAに殺されたんだといぅ公平な視点が好きです。

IRAについての作品はうんとあるけれど、どれもこれも全部大切な作品だと思うの。どこかの遠い国の話だと思わないで、自分たちとたいして年齢も変わらない人たちが人としてプライドを持って戦った事実にめちゃめちゃ敬意をはらいたいと思うわ。

IRAの訴えはもしかしたら知性のあるやり方じゃなかったかもしれなぃ。糞尿のシーンとか、もーーーきったないこと汚いこと。あんなの現代の人にはぜっったいできやしなぃ。食欲に勝つなんてことだってありえない。

だけれども、国を相手に訴えるっていぅのは、これほどまでに決意と熱量を持ってして戦わなきゃいけなぃんだと教えてくれる。国を背負うこと、国家を取り戻すことが当時の彼らにとってどれだけ大切なことか。
そう思ったときに、いつでも戦いは国旗の元で行われて、現代ならばスポーツ選手たちが胸にはってる国旗に手をあてて国家を歌ったり、そんなことがすんごく重くて意味のあることなんだなぁと思う。

今日も日本は当たり前に存在して、よっぽどのことがない限り、恐らくアタシたちの生きている間は普通に翌日も日本があるでしょぅ。

デモも訴えもイベント的で応援ソングができたり、芸能人が出てきたり。それはそれでとても価値のあることだし、何よりも昔よりはるかにスマート。どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、こんなにも激しい時代の中で生きていた人たちがいるという実話を知ることが大切だと感じたんだなぁ。
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