馮美梅

0.5ミリの馮美梅のレビュー・感想・評価

0.5ミリ(2014年製作の映画)
4.0
介護ヘルパーのサワはある日、依頼主のお願いでとんでも無いことになり、仕事も住むとこも無くしてしまう。

そこからふらふらと、いろんなお年寄りとの触れ合いが始まる。
一見、年寄りを惑わし、金品でも巻き上げるのかと思いきや、自覚のない老人たちの気持ちに寄り添い続ける。

最初はどの老人たちも、弱みを握られ、強引なサワを警戒し、不信感を持つけれど、生活を始めると、彼女のいることが日常になっていく。

そんな中、最初のヘルパー先だった依頼主の子供、真と再会。あの後、父の家で暮らしている。サワはそこに寝泊まりすることに。


そして、真の真実を知る。どうして父が自分が生まれる前に出て行ったのか。母は忌まわしい出来事の連鎖を断ち切るために真を守るために男の子として育て、祖父と接触させないようにしていたこと。かなり衝撃的でした。

老人たちがみんな魅力的で、亡き竜じいが出てて、それがまたジーンときた。薄着のサワに別れ際にコートを着せてあげる、それだけでうるうるしちゃった。

しかし、奥田ファミリー総出演、プラス柄本夫妻とは。何を考えているのかわからないサワをサクラちゃんが本当に見事に演じてて、舞台が高知というのも良かった。

別れる人たちの思い出を少しずつ受け取って生きていってるサワ。真とこれから生きていくんだろうか?

長い作品だけど、とても惹きつけられて気にならなかったですね。サワみたいな気持ちを持って生きていきたい。
馮美梅

馮美梅