カナダ出身=他所からやって来たクローネンバーグ監督だからこそ描けたであろう、ハリウッドの底知れぬ闇を描いた映画。
闇、といっても辛気臭いものではなくてセックス・ドラッグ・スピリチュアル・同性愛・近親相姦やらなんやらのいかがわしげなワードを並べ立てまくりつつ、配役争いや身の無い続編映画、実名出しまくりな俳優・監督おちょくりなど満載の、いわゆるゴシップ映画だった。
あんまりコメディにおける芸能ネタって正直好きな方では無いんだけど、大女優であった死んだ母が、かつて主演していた映画のリメイク作品に主演しようとする娘を演じたジュリアン・ムーアの、相も変わらず惜しげもなくオッパイを出すわ屁をこくわな超体当たり演技のお陰で気にせず笑えてしまった。
もうちょっと拗れた話に展開していくのかと思ってたら、意外とアッサリ終結してしまったところには驚いたけど、ブラックコメディとして十分面白かったです。
(2016.3)