えいがうるふ

365日のシンプルライフのえいがうるふのレビュー・感想・評価

365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)
2.9
生きるのに必要なモノが100個と
生きることを楽しむために必要なモノが100個。
なるほど素晴らしい。こんなエッセンシャルなモノだけに囲まれる暮らしに私も憧れる。

ただし、主人公は別にサバイバルに挑んでいるわけではないので、衣食住のうち食・住については最初からかなり恵まれている。
一人暮らしには十分過ぎるほど広くて綺麗な部屋があり、電気も水道も不自由なく使え、食料の心配はない。
おまけに健康で家族と友人に恵まれ、仕事まである。

そんな、ものすごく恵まれている若造が、モノを手放すことで自分の手にしている僥倖に気づく・・なんてストーリーを想像したが、全然そんなんじゃなかった。
若造は自分が一旦手放したと思っているモノ以外に手にしている有形無形のモノの豊かさに全然気づかないまま、淡々と話は続く。

でもだんだんと、そうした必要最低限の生活が満たされた人間は、それ以上の幸せをモノの所有に依存するのだろうか? という視点が浮かび上がり、確かにそれに対するひとつの解が描かれてはいた。
引っ越しを予定してる方は荷造り前に観るとよいかも。