バカンス中のフレンチアルプスで夫がとった“期待ハズレな行動”とは…。
2015年の初夏、梅雨明けのうだるような猛暑の中、涼しい映画館でもっと涼しくなろうと選んだこの作品。しかしながら涼しさを通り越して背筋が凍る思いをする羽目に。
ストーリーはバカンス中に起こるある事故を切っ掛けとした夫婦喧嘩の一部始終という一見何だか他愛もないお話。だが本質はもっと深いところにある。
この作品ではその事故に対して夫が取った行動が熟考した末の結果ではなく咄嗟の判断や決断についてを描いているのでその人個人の人間性というよりももっと奥深い本能や潜在意識について語られている。
パンフに掲載されている参考資料として海難事故に於ける生存率の男女比は圧倒的に女性の方が劣っているそう。それが何を意味しているのかはこの映画を観ると分かる仕組みになっている。
ソフトな『ゴーン・ガール』…
背筋がゾクゾクする感覚はそこから来ているのかもしれない。
