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ある優しき殺人者の記録のMoviePANDAのレビュー・感想・評価

ある優しき殺人者の記録(2014年製作の映画)
3.7
『 神様お願い
~ BELIEVE IN LOVE ~ 』

「この結末は、誰にも予測できない。」というキャッチコピー。ここのところ、白石作品を割と観ているボクですが、この作品の結末がまさか“そうくる方”だなんて思ってもみませんでした… 蓋を開けてみたら「なんや、めっちゃ白石成分濃いめの作品やないか~❗️🤣」ってな感じです✨

というわけで、いよいよ公開が来週に迫った『不能犯』に向けて、『バーフバリ』の興奮冷めやらぬ中、ここのところ絶賛白石中のPANDAでございます🐼何よりも早く『超コワすぎ!』に移りたい気持ちもあるものの、あとふたつで終わりというのが淋しいのと、コワすぎ!以外も観ておかないと、『不能犯』に向けての備えとしては、何だか不十分な気が致しまして…😌

まず、この『ある優しき殺人者の記録』は、製作の経緯が少し変わっています。白石監督がある映画館関係者の人から「知り合いの韓国人プロデューサーでホラー映画を撮れる監督を探してる人がいる」という話を聞いて名乗りをあげた事がきっかけとなり、製作決定しかも日韓合作となった模様です。その事もあって、白石監督作としては異色の海外ロケ作品となり、出演している監督自ら韓国語を話すという作品となっています。

そんなこちらの映画、どんな作品かというと…
ジャーナリストのソヨンは、18人殺害の容疑で指名手配された幼馴染のサンジュンから「自分を取材する様に」と頼まれ、知人のカメラマン田代と共にとある廃マンションの一室に向かいます。そして、部屋に到着したソヨンと田代は、包丁を手に「これから起こる事をカメラで全て記録しろ!」とサンジュンから脅されるのですが…

映画は監督の真骨頂とも言えるPOV手法で全編展開されていきます。上映の尺そのままの経過時間で進んでいくのですが、まず全編ワンカットとしか思えない作りがまず圧巻❗️コワすぎ!通信で自ら明かしていた通り、この作品もあくまで全編ワンカットに“見せかけている”わけですが、コワすぎ!からの進化は凄まじく、最早どこで切って繋いでるのかは一見するだけでは分かりません❗️とはいえ、これは技術ひけらかし映画ではないわけで、その手法は映画におけるテンションの持続と、目が離せなくなる熱量を生み出すという面で効果を発揮していると思いました。

実をいうと、初見時はあまりに熱すぎる演技の応酬とテンションの高さに、途中で少し飽きを感じました。それは劇中での不快とも思える描写のせいだったかもしれませんし、ただ眠かっただけなのかもしれません。あと、ラストにおいては呆気にとられてしまい、そのまま鑑賞を終えてしまった感がありました。実は先日『コワすぎ!劇場版』を観た時も似た様な感覚で、その後もう一度観直してみたらエライ面白かったんです📺そんな事もあって「作品によっては2度目以降の方が面白いのかも⁉️」なんて思い、今回もそうしてみました😃

そしたら、やっぱ面白かった😆❗️
話の流れとしては「コワすぎ!最終章」に近い⁉️2回目はハナからどうなるか分かっている為、しっかり伏線が理解出来… というか、伏線そのものは到底理解しうるものではないんだけど、その「何故こんな事を❓」という事もあのラストを以てして観れば、むしろ試練として捉える事も出来る。タイトルの“優しき”が途中途中で見え隠れし、そしてあの結末にその言葉の意味がしっかり繋がるさまは感動的ですらありました😢あと、タイトルの出るタイミングで言ったら、これは完璧だったと言えるでしょうね✨

途中で○される葵つかささんは、演技がやや微妙に思えたのですが、調べてみたらそういう事なんですね😅至極納得致しました❗️その場面も含め、人によって好き嫌いハッキリ分かれる作品だと思いますし、終盤の展開は人によってはポカ~ン(゚д゚)だと思います😀でも、シンプルに言えばこの人の作る映画、やっぱ「面白い❗️」とボクは思います🐼
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