ばーとん

狩人のばーとんのレビュー・感想・評価

狩人(1977年製作の映画)
2.0
カメラのパンで表現されるような二項対立で映画のほぼ全てが構成されていて、執拗にこれが繰り返される。ラストの銃撃に至るまで風刺画の如きクリシェの連続で、単純化された世界観はしなやかさに欠けて、技術だけが虚しく浮かび上がる。アンゲロプロスの長回しが気恥ずかしいと感じたのは初めてだ。この人晩年のエレニ連作もそうなんだが、政治について語りだすと途端に青臭くなる。芸術と政治は別物で、芸術の方が上等だと信じる人は褒めるだろう。僕は芸術と政治は本質的にイコールだと考えているので評価しない。
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