たけちゃん

レヴェナント:蘇えりし者のたけちゃんのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
4.5
息をし続けろ!


アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督 2015年製作
主演レオナルド・ディカプリオ


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、1月25日は「日本最低気温の日」です。
昨年の今日は「ジオストーム」をレビューしましたね。
謂れについては昨年のレビューにも書きましたが、1902年(明治35年)に僕の住む旭川でマイナス41.0℃を記録したことに由来します。今はマイナス20℃以下になることはまれですが、マイナス10℃以下は日常的になってます。ひとケタ台だと、「今日は温かいね」が挨拶になる( ˘ ˘ )ウンウン
ちなみに、世界最低気温は南極で観測されたマイナス93.2℃ですって:;((•﹏•๑)));:
ここ数日の北海道は暴風雪で、僕の住む地方も大雪で警報が出ていましたので、なかなかにしんどかった(>_<)
雪も寒さも命に関わるので、笑えないんですよねぇ……。



さて、アカデミー賞のノミネート作品が発表され、「ROMA/ローマ」も観なきゃと思いながらも、今回は寒い映像で、アカデミー賞を受賞した映画を選びました。「レヴェナント 蘇えりし者」( •̀ω•́ )و✧

劇場で観て以来の鑑賞でした!
劇場ではドォーってなりましたよ(笑)
観ている時は、もう、映画から伝わる重さと息苦しさに押しつぶされそうでした。
娯楽作ではないので満点ではないのですが、それでスコア4.5は僕の中では満点なのです( ˘ ˘ )ウンウン


匂い。
映像が匂い立つ感じ
画面から匂いがしてきそう……

光。
自然光で撮られている
一緒にそこにいるかのよう
オープニングの川のシーン
川の深い色がその冷たさも伝える
道産子なので、これに似た景色に出会う
だからこそ、それを捉えた映像の凄さが分かる

奥行。
森が深い
空が高い
夜明け、葉から透ける陽光
3Dでもないのに、画に奥行がある
吸い込まれそう
そして、入ると出てこられなさそう
それほどに深い

始まる襲撃
矢の音が迫る
流れるように捉えるカメラ
本当にその場にいるかと思わせされた……

襲いくるクマ
息がカメラを曇らせる
引き裂かれる肌、飛び散る血
あまりにもリアル……



今作はなんと言っても、撮影監督のエマニュエル・ルベツキが素晴らしいですよね。アカデミー賞撮影賞受賞は伊達じゃありません( ˘ ˘ )ウンウン

坂本龍一さんの音楽も本当に美しい
ルベツキの映像と完全にシンクロしていた
映像を一切邪魔せず、でも心に残る


そして、念願のオスカーを手にしたレオナルド・ディカプリオ。素晴らしい演技です。
実はこれまでレオ様、あまり好きではなかったの。
でも、今作を観て、考えを変えました!
本当に素晴らしい。
生魚にかじりつくシーンは、ゴラムかと思いました……


レオ様が演じたヒュー・グラス
実在の人物です
もちろん、脚色はされていますが、ハイイログマに襲われて瀕死の重傷を負い、置き去りにされながらも、320キロの道のりを1人で生還したというのは本当らしい。
「レヴェナント(Revenant)」というのは「(死んだと思われていたのに)蘇った亡霊」という彼のあだ名。本当に亡霊のようでした。


ヘンリー隊長を演じたドーナル・グリーソンも良かったですね。
でも、最初に劇場で観た時は、ハックス将軍とは知らなかった( ¯−¯ )フッ
お父さんに似て、なかなかの演技派です。


そして、フィッツジェラルド役のトム・ハーディ
これは強烈な印象を残しましたね。
悪役やらして、これ程上手い人もそういないと思った。ベインも凄かったけどね。
ある意味、マッドマックス以上。




そして、ラストのグラスの選択が心に残る
復讐しても息子は生き返らない……
寒い日にピッタリの胸熱映画でした( •̀ω•́ )و✧