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雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのmatsuitterのレビュー・感想・評価

2.1
妻を亡くしたことがきっかけで自分を見つめ直す男の話。

ぜんぜん乗れませんでした。雰囲気は好きです。

以下ネタバレで理由を説明。

編集は大変素晴らしい。短いカット割りでつながれたシーンの数々はジェイクの奇行を抒情詩的に描写する。雑踏を歩くジェイクの佇まいには見蕩れた。突然鳴り始める音楽の使い方もクールで惹きつけられた。

しかしプロットが完全に意味不明。クレームの手紙に心情を綴ってしまう←わかる。子供との交流を通じて少しずつ人間関係を取り戻していく←わかる。物の分解にハマったり建物の破壊のバイトをしたりする←わからない。なんなんだこの突然の奇行は。。

表現したいことの意図はまあわからないでもない。心は分解ができない云々のくだりもあったし代替的に表出してきたものなのかと。

が、現実離れしすぎているって思っちゃったんだよね。。この分解は実質何の意味あるのか、物は分解しないで売れよって。自宅は破壊しなくていいだろ。会社でもパソコンとトイレを分解で迷惑かけただけでなく面接の邪魔というあからさまな嫌がらせ行動もとっている部分も謎。イライラしたとかじゃなくて、自分自身でも周囲でもこんな行動とる人間が想像できない。リアリティを感じられなかった。

すいません、雰囲気は好きです。(2回目)

余談。

村上春樹ってあんまり読んだことないけどこんな雰囲気じゃなかったっけ。(特に家の分解が妻の本当の気持ちを理解するキッカケになるあたり)すいませんよくわからないで書いてます。

このサイトの解説はとても綺麗。ただこれを読んでも私の気持ちは変わりませんでした。
http://www.in-movies.com/blog/2016/7/19/demolition

でも雰囲気は素晴らしかったのでソフト化されたらもう1回みたい。ニコラスケイジが深夜仕事でうつ病になる「救命士」に似た匂いを感じる。1回目がダメでも2回見たら非常に深く理解できるってことが極々稀にあるんだ。
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