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ブルー・リベンジのtakerootsboyのレビュー・感想・評価

ブルー・リベンジ(2013年製作の映画)
3.7
シーンシーンで見るとなかなか見どころ満載で、90分あっという間に終わるんやけど、全体として好きかと言われるとビミョーな感じかな。両親を殺され、その犯人が投獄されて以来、ただ出獄後に犯人に復讐することだけを待ちわびてきた男が、実際に復讐を実行し始めると、特にプロなわけじゃないから、ヘンテコリンなことになっていき、しかも、復讐が復讐を呼んで、自分的にもマズい状況になっていって、更に、おいおい、マジかよ的な仰天事実も明らかになり、とにかく復讐という行為そのものが、泥沼化&形骸化していく様を、極少ないセリフと独特の映像世界と、常に鳴り響く不協和音にのせて描いた、ほんとに独特な映画。たまーにこういう映画に出会うことがあるけど、数年経つと内容はぼんやりしか覚えてないかわりに、全体的なムードとか、妙なディテールとか、特異なスタイルばかりを記憶してるタイプの映画だと思った。結構エグいシーンがいくつかあるんやけど、脚に刺さった矢を血を噴き出させながら抜いたり、顔面を拳銃で吹き飛ばしたり。でもそういうのってもはや大した刺激にはならないし、静けさのなかの突然のバイオレンスとかも比較的使い古された感じがするし、復讐ってテーマもまぁよくある感じ、で、この映画にしかない良さって何なんだろって考えると、んー、あのデブの友だちの変な存在感とか、女たちの粗野さとか、息子の独特な存在感と位置づけとかになるのかなと。ただ、ストーリーをエモーショナルに語ることよりも、語りのスタイルを重視してる感じがあって、その辺が好みのわかれるポイントとなるでせう。個人的には、面白い!と思う気持ちと、ビミョーやな、という気持ちが、同時に沸き起こる、不思議な感じになってしまいました。