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さよなら、人類のtetsuのレビュー・感想・評価

さよなら、人類(2014年製作の映画)
3.5
最新作の予習で鑑賞。


[あらすじ]

奇才ロイ・アンダーソン監督による"リビング・トリロジー"の完結編。
変わったパーティーグッズを売る2人の男たちを軸に、39シーン39カットで描かれる不思議な人間たちの日常。
彼らの様子が絶妙なバランスで繋がっていく奇妙な群像劇。


[感想]

ロイ・アンダーソン監督による、人間に関連する3本の映画の集大成。

とはいいつつも、前2作とさほど印象は変わっていないというのが正直なところ。笑

個人的大傑作だった前作『愛おしき隣人』と比べると、全体の印象は過去のダークな作風に戻っており、個人的には、イマイチはまらず……。

監督としては、やっぱり、こっちがやりたかったんだろうなぁ~とは納得できるものの、やっぱり、単純なシュールコメディとして、作って欲しかったというのが個人の意見ではある。

しかし、シュールな笑いに磨きがかかっているのも事実で、序盤の「男性ダンサーにやんわりセクハラする中年女性講師の場面」は、かなり好きだった。


[終わりに]

導入の「3つの死との出会い」や、「3部作の最終章」という言葉に期待させられただけに、後半の陰鬱な描写には、若干、肩透かしをくらった本作。(※あくまで個人の意見です。笑)

特にクライマックスの場面に関しては、「結局、『ワールド・オブ・グローリー』の焼き直しかよ!!」とツッコまずにはいられませんでしたが、そんな変わらない作風も含めて愛されている監督なんだな~と実感させられる一作でした。


参考

映画「さよなら、人類」オフィシャルサイト
http://bitters.co.jp/jinrui/
(結局、公式サイトの解説が一番タメになりと思います。笑)
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