成川ジロー

高慢と偏見とゾンビの成川ジローのレビュー・感想・評価

高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)
3.8
高慢と偏見って言う原作に突然ゾンビ要素を入れて途中からだんだん変わっていくのかと思ったら、オープニングで世界観の基本設定からゾンビを入れてきて、レディの嗜みとしてゾンビ退治のために中国もしくは日本に行って武道を修めるみたいな世界で、この監督は良い意味でバカだって思いました。そういうの大好きです笑武術を修めたもんだから姉妹が殿方とか結婚とか話女子会が組手をやりながらって言うのが素晴らしいですね。馬車で移動中普通に茂みにゾンビいたり、社交場にゾンビいたりっていうガバガバ警備もいいですよね笑
でまあ全体的に悪くないんですが最後の展開が良くなくて、状況的に「俺が食い止める先にいけ」みたいなこともラストバトルだ!みたいなこともついにあのレディ・キャサリンが再びゾンビと戦う!みたいなこともできたのに全然そういうことしないで最後小さくまとまっちゃったのが本当に残念。ゾンビとやってる戦争の描写ももっと見せて欲しいし。やっぱりラストはあの戦場でダーシー、エリザベス、ジェイン、ビングリー(もうちょっと機械系武器が得意みたいな設定にして)、レディ・キャサリン率いるイギリス軍兵士vsラスボス、黙示録の4ゾンビ率いる大量のゾンビ軍団で、大戦争が見たかった。
アクションは頑張ってたと思います。十分見れる。
あと忘れてはいけないのが牧師。最高のキャラクターですな。何もかもが残念過ぎる。そして憎めない。もっと彼を見ていたかった!
そんなに気にしなくても良いのかもしれないけど、望まずにゾンビに噛まれてなってしまい、それでも完全なゾンビになることを拒み、脳を食べず、人を襲わずにどうにか隠れて生きてきた意識のある善人ゾンビたちを「うるせえ!ゾンビはどうせ悪だ!人間の脳みそちゃんと食べて、ちゃんとゾンビらしく悪でいやがれ!!」って感じで善人ゾンビを完全ゾンビにした主人公は最低最悪ですよね笑 ゾンビは悪でなければならないとか思ってそうだし、ゾンビはどうなっても良いって思ってそうだし、ダーシーのあの行動こそが「高慢と偏見」である!
どうでも良いですが自分の理想の女性はフュリオサなんですが、やっぱり強い女性と最初は対立し、中盤で戦って、共闘してラストでくっつくて最高ですね。最高にロマンチックだと思います。フュリオサは別にくっつく必要無いけどね。この作品の戦いを通してくっつく部分は王道で良い。途中の戦いながらの痴話喧嘩も良い。
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