このレビューはネタバレを含みます
※この映画を楽しんだ人は、不快になる可能性があるので、読まない方がいいです。
すいません、自分のような人間が観るべき映画ではなかった…
というのが観てる間からずっと思ってたことだった。
例えば、ジェイソン・ステイサムが出てアクションシーンがある映画は、そういう映画だとわかった上で楽しむ映画で、そこにストーリー上の多少の破綻があろうが許せる人が楽しむものだと思う。
こういうザ・王道のラブストーリー映画も基本は同じで、そういうものだとわかった上で観に行くべきだったのだ、という事を感じたという意味でかなり貴重な経験だった。
…でも、それをわかった上でも、ラブストーリーとしての出来はそんなに良くないんじゃないかと思ったのが正直なところ。
まず映画の序盤で起こるのが、突然高校卒業間際の主人公リリー・コリンズちゃんが妊娠してシングルマザーになる、という並大抵じゃない出来事。
なのに、その子供すらリリコリの恋の道具としてしか扱われていないようにすら見えてくるところがかなり気になった。
というのも、この子供が、画面に映らないわけじゃないのに、この子がどういう子なのか、というのが観た後も全く分からない。
話はざっくり言うと、幼馴染みとすれ違いはしたけど結局丸く収まる、という良くある話だけど、その結末ありきでしか話が進まないから、子供ができようが親に不幸があろうが、関係なく進んでしまうのがこの映画だった…
(あれ、でも『96時間』とかも娘を助けるという結末ありきで話が進むので他の誰を殺そうが関係無い、という映画だし、それを楽しむ人間がこの手の映画を責める事が出来るのか…?)
という事も思わなくはないんだけど、でも『96時間』はそこは気にならないように最大限の努力はされてたと思うのに対して、この映画はわりと細かいところも雑だったようにも思う。
例えば、アレックスが医者になろうと勉強しているシーンの一つでもあれば、例えば娘のエピソードがもっと掘り下げてあれば、例えば父親の名前をホテルにつけるシーンでもあれば、もっと良くなったのに。
正直文句は他にもかなり浮かぶけど、リリー・コリンズの可愛い衣装がふんだんに見られるところは良いし、何より上にダラダラ書いたような事を考えられた事は楽しかったので、貴重な映画体験でした。