【人々を死から掬いあげたその両手は、魔術を生み出す神の手となる。】
MCU作品群の中で一際異色の一作。
ファンタジックな能力と現実離れした小道具たち、そしてその世界観、MCUはもとより実にディズニーらしい作品でした。
傲慢な天才外科医、スティーブン・ストレンジは不慮の事故のため命より大切な両手の神経を傷つけ外科医としての将来を絶たれたが、どうしても諦めきれないストレンジは様々な方法を試す中、一つの信じ難い治療法に出会うことにーー。
プライドの高い人間ほど挫折した時のダメージは計り知れず、その憔悴していく様を見守る側も辛い。
後半も勿論とても素晴らしいのですが、ストレンジが苦難から這いあがろうともがく前半が素晴らしいですよね。
ヒーローの生まれる理由やその過程、背景がよく表現されてましたよね。
主人公の細かい人物描写が初登場作品にも関わらずきちんと成されていたと思います。
それに、後半になると一際映像美が目をひきます。魔術が引き起こす超常現象の数々。まるでエッシャーの絵画の中に迷いこんだかのような映像の数々。
天上天下繰り広げられるバトルはおめめが迷子になってしまいます。
この作品純粋に楽しんで観れました。
まぁドクターたちの能力についてはよく分からないんですが、だからこそ逆に頭使わずに観れましたね。
ティルダ・スウィントンやマッツ・ミケルセンなんて画力のある俳優たちが脇をがっちり固めてましたし、とても面白かったですね。
それにしても、カミナリさまとの絡みが楽しみなんですけど…⁇笑
