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ナイスガイズ!のTakaCineのレビュー・感想・評価

ナイスガイズ!(2016年製作の映画)
4.0
やばっ!凄く面白かった(*^-^*)♪
むさいおっさん2人と可愛い女の子がこんなに面白いとは。
もっと早く観ていれば良かった。

『ジョーズ2』が劇場公開された1978年の物語。映画の世界観は、アルトマンの『ロング・グッドバイ』のような気だるくて退廃的で暴力的なハードボイルド調。ポルノ業界の話が出てくるので女の子のおっ◯いもでてくるし、この70年代の何でもありの解放感がなんとも良い!

ミステリーサスペンス仕立ての物語は、大好きなドナルド・E・ウェストレイクやデイヴィッド・ハンドラーの派手でユーモアたっぷりのハリウッドテイストで、懐かしく心地よく楽しめました(*^^*)♪

音楽も70年代のヒット曲がたくさん流れていて、特にEW&Fの「セプテンバー」がリアルに流れた時はビックリしました。

ノリが80年代のバディ物っぽいと思ったら、監督がシェーン・ブラック。彼が手かげた脚本で大ヒットしたのが『リーサル・ウェポン』。凹凸バディ物が得意なわけです。物語は本当はどうでも良く、この2人のバディコンビのハチャメチャぶりさえ観られれば、俺は幸せです(^o^)♪

劇場でも至るところで、凹凸コンビぶりにクスクス笑いが漏れてました。

最大の貢献者は、ライアン・ゴズリング。情けなすぎるへまばかりの私立探偵を迷演しています。『ラ・ラ・ランド』で格好良かった彼が、頭の先よりも高い黄色い声を出した時は、ガラスが割れるかと思いました。侵入するためにガラスを割るシーンの間は、何回見ても吹き出しそうですし、トイレの1人攻防戦は、ラッセルでなくても苦笑いします。このゴズリングの全力投球のお間抜けぶりは最高です!

ラッセル・クロウは「どうしたの?」と心配するほど"熊のプーさん"化しててビックリ。腹の出っ張りが凄い。腕力に任せて殴り倒す示談屋役は、私生活でも凶暴だったラッセルにはぴったり!すぐ殴るくせに「ほんとは殴るの止めたいんだ、俺」と悲しげな瞳で自己嫌悪。見た目の厳つさと優しい心のギャップを、ラッセルが絶妙に演じます。

見た目に違わずしっかり捜査をするヒーリー(ラッセル)と、真面目に見えて酒を飲むとぶっ壊れて捜査どころではないマーチ(ゴズリング)は、危なかしいけど、持ちつ持たれつの良いコンビ。手がかりになるホテルのエレベーター内で、殺し屋に震える2人の微妙な表情がツボでした。マーチ、小刻みに震えてるし。

このコンビの続編なら、絶対観てみたい!

この2人にしっかり者のマーチの娘、ホーリーが絡んできます。大人2人より、度胸があって頭も良い。でも危険なこともするので、マーチでなくても心配してしまいます。そのさじ加減がニクいですね♪演じるアンガーリー・ライスは昔のジョディ・フォスターに似ていて、可愛くて向こう見ずでおしゃまな女の子を上手く演じてます。

コメディあり、サスペンスあり、ミステリーあり、アクションあり、バディの友情あり、女の子の活躍あり、親子の絆あり…何でもありの欲張りムービー。
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