冴えないコンビが巨悪をゆるく暴く（おまけに娘）っていうシェーン・ブラックのいつものシチュエーションによるバディ・ムービー。簡単に言うと「ロング・グッドバイ」な時代の「ラスト・ボーイスカウト」。
デコボコバディものに、変な悪役、妙に過激なアクションというこの独特なバランスは「リーサル・ウェポン」からずっと続いているので、好きな人にはたまらない展開。おまけに舞台が70年代のハリウッドなので、視覚的にも派手なので、安心して楽しめた。
消えたポルノフィルムと出演女優の謎の死を2人の探偵くずれが追いかける話なんだけど、なんとなく映画版の「ロング・グッドバイ」に似てる。謎解きはなんとなく解決するし、なんとなく引っかかる幕引きはハードボイルド映画っぽくて良い。だからちょっと太り過ぎのラッセル・クロウにはもう少し頑張ってほしかった。「LAコンフィデンシャル」みたいな感じだったらめっちゃ良かったんですけどね。意外にもコメディセンスが抜群なライアン・ゴズリングはこの映画の中でかなり光っていて、思わぬ拾い物だった。彼目当てで観ると微妙かも知れないけど、思い入れなく観れば、めっちゃ素敵な役柄。この後に続けて「ラ・ラ・ランド」観たら涙も2倍になるかも。
最初にも書いたけど「ラスト・ボーイスカウト」に似てる。あちらはトニー・スコット監督なので、笑える部分とハードな部分はオシャレにまとまっていたけど、こちらは本人が監督しているせいかは分からないけど、スタイリッシュとまでは行ってなかったですね。
