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デッドプールのFilm日記係のレビュー・感想・評価

デッドプール(2016年製作の映画)
4.3
単純に笑える面白い映画だった。
デットプールは第4の壁を越える事ができ、自分が映画の世界にいることを自覚しているが故に、それを踏まえてカメラ目線で視聴者に話しかけたり、映画会社や脚本を小馬鹿にしたり、デットプールの合図と共にBGMがかかったりと、これまであまり見たことのない形式で、それがこの映画を素晴らしくしていると思う。

ストーリーとしては、愛する者守り、復讐に燃えるデップを描くという、ヒーロー映画としては割とシンプルで明確なものだった。それでもキャラクターに愛着を持たせる上ではこの程度のストーリー運びはちょうど良かったと思う。
また時間軸に沿って物語が進むのではなく、デップが最初に話の主題を紹介して、そこから時間を前後させながら、話を展開していくスタイルだった。他の映画であれば、場面切り替えが急だったり、急にナレーションが入ったりと、違和感を覚えやすい手法なのだが、第4の壁を越えられるデットプールだからこそ違和感なく出来たのだと思う。

デップという人物像は直近のヒーローの中では1番好き!ところ構わずにジョークを吐きまくる陽気さやその面白さは観ていて楽しいし、飽きさせない要素を含んでいて、愛されるキャラとして確立出来ていたと思う。
その他のキャラクターもどれも魅力的だった。特にデップとは対極的な性格のコロッサスとデップのやりとりも面白かったし、映画を観る前は無愛想な感じのキャラだと思っていたネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドも結構人間味があって、デップを含めたこの3人のアンバランスな感じが画として格好良かった。
あと個人的にタクシー運転手のドーピンダーとデップの掛け合いが大好き!

この映画は、BGMの選曲とかけるタイミングが絶妙でカッコイイシーンは画として引き立つし、面白いシーンは誘い笑いを増幅させられる。特に、映像がスローモーションのときにかかるときのBGMが良かった。

面白さ:1.0 脚本:0.8 人物・演技:0.9
音楽:0.9 映像: 0.7
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