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マウス・オブ・マッドネスのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)
4.8
『覗くな、狂うぞ。』

というこの名キャッチコピーは、それだけで思わず「観たい!」と思わされる強烈なインパクト。そして、ボクが少年時代だった頃の映画体験を語るに外せない映画監督。それがジョン・カーペンター監督です。彼の作品が主に放送されていたのは日曜洋画劇場。あの『ゼイリブ』も『パラダイム』も、子供にとっては充分夜更かしと言える時間まで起きてテレビで見ました。そのカーペンター監督作品の中でも一、二を争う程好きな作品。それがこの『マウス・オブ・マッドネス』です。

監督の作品、というだけでも自ずといつかは観ていたのだろうとは思います。でもこの作品は、知ったその日から「すぐにでも観たい!」と思わされました。当時、確かNHKのドキュメンタリー番組かなんかで、ハリウッドの特撮技術の事を特集した番組をやっていて、その中でクライマックスのひとつとも言えるシーンが流れました。その場面がとても頭に残ったんです。そういう経緯もあって、すぐにでも観たかった。ただ、いかんせんまだ子供でしたので残念ながら劇場では観れませんでした。なので、レンタル開始後すぐに鑑賞。そしたら裏切られたぁ~、もちろんいい意味で!😳

話は、ベストセラー作家のサター・ケインが失踪した事から、サム・ニール演じる保険調査員のトレントが彼の行方を追うところから始まります。そして、行き着いたとある田舎町。すると、その町で何故か感じる既視感。その秘密は、ケインが書いた本と関係していて…

行方を追うという点で発進はミステリーだったのに、劇中の世界観同様徐々にホラーに侵食されていく展開が面白すぎる!クトゥルフ神話がモチーフという話の面白さもさることながら、静かにジワジワと、しかし確実にその都度炸裂しキマリまくる、我らがカーペンター御大の演出無双感がとにかく素晴らしい!凝ったり、捻ったりしてなくても、実に「これが一番的確。」と唸る事うけあいのカットと演出の数々。ホント、見惚れますわ(’-’*)💕

ただ「怖い」のではなく、まさに「不気味」という雰囲気に傾斜していく後半の展開。そこからこそがもう最高に好きすぎてボクはパブロフの犬状態になってしまいます!🐕地味な演出ながら、一枚の絵の変化で異常事態を物語る🖼️。カーペンター御大の真骨頂と言えるジワリ迫りくる恐怖と、まさに専売特許「夢二段落とし」がラーメン屋の天空落としよりよっぽどボディに効いてきます!👊💨

この世界は虚構か現実か?
映画のネタとしてはありがちなものながら、『マトリックス』とは全く別次元の切り口で展開される物語。そこはあくまでカーペンター監督、“らしさ”満点なB級感もあり、クリーチャーの大写しにはさすがに20年以上前のSFX感も感じます。しかしながら、これが映画であるという事が最高に効いてるラストがまた最高で、その場面もあってこの映画は最高な“Fin.”を迎えます❗️やはり、ボクの映画ライフを形成した監督のひとりであるカーペンター先生のこの映画、いつ観ても面白い😃

あとは、サム・ニールの挙動不審ぶりと、まさに狂ってゆく狂気の演技は見もの!『ジュラシック・パーク』の翌年にこれに出る作品選びはナイス!👍🙆さらには、この映画のもうひとりの主人公は間違いなくテーマ曲🎵毎度ながらカーペンター先生自ら手掛けたシンプルながらカッコよすぎなリフが繰り返されるテーマ曲がもうメッチャカッコいい✨これもまた、この映画の魅力のひとつです🎸🎶

※今回、Blu-ray版💿をお借りして久しぶりに観てみて、今や廃盤になってしまったDVD版を売ってしまった事を後悔😢Blu-rayクオリティのDTS音声で、この映画を楽しめた喜びと共に、テーマ曲が流れるDVD版のメニュー画面が恋しくなりました📀💧
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