No.3060

日活ロマンポルノを代表する監督の一人、曽根中生の作品。

当時27歳の相米慎二が、「杉田二郎」という名前で、助監督と共同脚本にクレジットされている（だから見たのよ）。

当時24歳、今もご活躍の岡本麗さんが奇麗でかっこいい。

ただ、46年も前となると、さすがに映画の中の女子高生(役の人)はまったく「女子高生」に見えないｗ

その当時は見えていたのだろうか・・。



日活のロマンポルノって、相米監督の「ラブホテル」以外で、見たのは初めてだけど、

さすがは一大ブランドを築き、その後有名になった監督もたくさん輩出してきただけあって(相米さんもその一人）、

本作も、思ってたより面白く楽しめた。

ただし、10分に一回程度の割合で「性的場面」を織り込むことが、日活ロマンポルノでの製作条件なので、

家で見るときは音量注意！

すごく久々に観た。まとまりのない映画の印象だったけど、今回はまあまあ観られるなと思った。ラストがガチャガチャして終わったのが、2回目でどう収束するかわかっていたせいかもしれない。主人公の岡本麗の、記者としての気持ちは急いで察しないといけない。

岡本麗って昔はいい女だったんだなーと、ロマンポルノで見かけるたびに思う。自分が物心ついたときには、テレビで見かける気のいい婦人警官のおばさんとか、そんな役が多かったので、昔の艶っぽい姿を観ると（おおっ）と感嘆する。

少女集団売春の実態を追跡する女性ルポライター（岡本麗）が、少年の小指切断事件に関与している少女（朝倉葉子）に肉薄していく。情緒不安定なティーンの性行動をドキュメンタリー・タッチに描いている、日活ロマンポルノ。

女性ルポライターと男性刑事による双方向の捜査を通じて、少年少女の「性の暴走」を描写していく。その内容は衝撃的というほどではなく、「この程度のこと、フツーにやってるんじゃない？」というのが率直な感想。

女優陣はミエミエの似非女子高生だが、普通の容姿をしている平凡な女子が、「処女を捨てたいから」という理由だけで、突っ走っていくところがリアリティ満点。後先考えずに体が動いている感覚が伝わってくる。

また、少女をターゲットにした「大人による性の暴走」をしっかり描いているところも、さすがと言いたい。岡本麗の毅然としたキャリアウーマンぶりと、全編に溢れるアシッド音楽もカッコいい。