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ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたちのshihoのレビュー・感想・評価

4.6
ティム・バートン監督に『ブラボー!』と言いたくなった☆

ジョニデもヘレナ・ボナム=カーターも出てないティムバートン作品なんて観るの初めてじゃないだろうか笑。
(※前作のビッグアイズは未鑑賞)

いいやん…!ジョニデもヘレナもいない分、マンネリ的な"らしさ"がなくて、新鮮な気持ちで観ることが出来ました!
(調べたらヘレナさんとはパートナー解消したんですね)

タイトルを覚えられなくて、ティムバートン版X-MENっぽいとの前情報からメモ帳には「ティムX」と記していた本作、、
結論から言うとX-MENと言うにはアクション的に甘いし全然物足りないです。
よって能力者もののダークファンタジーと捉えるべし。

でもでも!異能者の子供達の可愛さと衣装を含めたキャラクターデザイン、隼が守る異能者の子供達が住む家の美術…確立された世界観に感動です!細部に至るまで計算されているであろう美術に酔いしれました。
青みがかった暗い色合いの世界からMs.ペレグリンの護る家に行ってからの色鮮やかさは心まで潤うよう。
あまりに好きで2回観たんだけど、音楽も大変よろしい!
「リセット」のシーンのラジオとか最高。
私普段、大人の特殊能力者モノ(X-MENとか〇〇マンとか)観るとどうしても壮大なヒーローごっこしているように見えてきちゃうんだけど、これは全然そういう風にならなかったです。映像よく出来てたと思います♪
いいスタッフ集めたのぅ〜〜(*^^*)

展開的には前半と後半でガラリとストーリーが変わります。
起承に時間かけ過ぎて転結が早巻きだった感があるけど、この子供達と世界を観ているだけで幸せだったから大目に見ちゃう笑!

それでは可愛すぎた"奇妙な子供達"へのコメントをちょっとずつ…

《空気より軽い系女子・エマ》
そのままだと風船のように空へ浮かんじゃうので鉛の靴を履いてる。
フワフワの軽いワンピースの下にゴツゴツの靴、イカす!
巣から落ちてきたリスを戻すシーンの、木漏れ日と背景のお花の色合いと音楽とふわりと浮き上がるエマちゃんのマッチ度、素晴らしいです(*´∀`*)画面からマイナスイオン出てるかと思ったわ。
お顔のウルトラキュートさからも目が離せない!

《透明ボーイ・ミラード》
姿は見えないものの声とキャラクターがめんこいです。
服を着なければどこにいるのかわからないのでしばしば裸族wになり、マナーだから服を着なさいと怒られるのがかわいいですね〜笑
この子も1回ペイントしてみればおおよその見た目はわかりそうなもんだけどな笑

《陰キャの星☆人形使いイーノック》
自作した心臓を使って人形や死体など無生物を一時的に操る能力を持つ。オリーヴちゃんが一緒にいてくれるのに主人公に嫉妬して意地悪ばかり言うひねくれボーイ。
彼の人形の殺し合いは大変悪趣味ながら、さすがティムバートン、こういうシーンはお手の物♪と言いたくなる完成度。後半の戦闘ではその能力の高さがわかります。
骸骨集団が出て来てこんなに心踊ったのは初めてだよ…笑
ゾウさんの不気味な目がカチリって開くシーンも大好き!
複数のものをあんな複雑に動かせるとは、凄腕の操作系能力者に違いない!え〜、イーノック君、すごく好きでした笑

《大人しい炎使い・オリーヴ》
大抵喧嘩っぱやいキャラクターだと相場が決まっている炎属性なのにお淑やかなオリーヴちゃん、かわゆ!
赤髪にワンピースで、触れたもの皆燃やしてしまうため普段は黒い手袋をつけています。
イーノックの悪趣味な人形の殺し合いを見て「キャっ♡」ってなってたのはほんのり怖かったw
悪巧みしているイーノックに「ひどい人ね!もう友達やめるわ!」って言うシーンが萌えでした。

《蜂の子・ヒュー》
OPの写真はこの子が一番雰囲気ある。かわいいですハイ。
なお体内に飼っているのはスズメバチではないようで残念。

《子供紳士・ホレース》
自分の見た夢を投影できる男の子。子供なのに紳士的な振る舞いで、演じている子の話し方も上手かった。毎日晩餐後にこの子の前の日見た夢(たまに予知夢あり)を映画みたいに皆に上映するんだけど、ホレースはスケベな夢とか見ないのかなってすごく気になりました!←

《ちびっこガールズ》
植物フィオナの学級委員感、怪力ブロンウィンのたくましさが良い。ちびっこでは頭の後ろに口がついてるクレアちゃんが一番好きでした!お人形みたいな縦ロールと離れた目がsoキュート(*^^*)!

《双子》
不気味なルックスのマスクが見ているうちにかわいくなってくる。しかし機能的にもう少し使いやすく出来んのかあの布w顔見えないのにちゃんと双子の子使ってるのにこだわりを感じるw
能力はネタバレにて。

* * *
主人公のジェイコブ役は、『エンダーのゲーム』に出ていたエイサ・バターフィールド君!イケメンに成長しました!足めっちゃ伸びてるやん。役どころ的にちょっとイライラさせられる時もありましたがすごく役に合った容姿で良かったです。

Ms.ペレグリンは隼に変身出来て、時間操作の能力を持つ女性。(エヴァ・グリーン)この人のキャラクターもすごく好きでした。煙管を持って佇むシルエットがもう素敵。
子供達に危機が迫った時の怖い顔と、子供達に見せる微笑みにグッときたよ( ´∀`)目力すごい!

そんな魅力的なキャラクターに襲いかかってくるキャラクター達は温かみを全く感じない、嫌悪感の塊みたいな見た目をしていました。白目の奴らが出てくるんだけど、人の知性や意思って目に宿るんだなとありありと見せつけられた感がありましたなw

普通ティムバートン作品だったら敵側も魅力的に作りそうだけど、敢えてこういう風にしたのかな?

そんなわけで後半こいつらが出てきてからは非常に低俗というか汚いものを見せられた感があり前半の興奮がちょっとずつ冷めました笑

雰囲気満点のホラーちっくなオープニングから始まり、タイムループや継承もので祖父と孫の絆を見せられた辺りでめっちゃノッたんですが、全部が全部完全消化とはなりませんでしたね。
そのへんも爆発させてくれたら満点つけたかもな〜笑
ツッコミどころというか設定的にどういうことなの?ってポイントもいっぱいある。(ネタバレコメにて書きます)

でもとってもワクワクして楽しめました!
今まで暗い部屋で人形遊びしていたティムバートンが、窓を開けて外の世界に目を向けてくれたみたいな開放感がこの作品にはありました。
原作本があるようなので読んでみたいな〜♡
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