きよぼん

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカのきよぼんのレビュー・感想・評価

4.2
自分はこの作品からMCUに入りました。今考えると無謀。「他の作品みとかないとわからないよ」という周りの制止を振り切って、「まあなんとかなるやろ」と劇場に観にいったら、内容がわからなすぎて撃沈でした。

厳密に言えば「アイアンマン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」ぐらいはみてたんだけど、全く用語からしてわからず。ソコヴィアって人の名前?ウインターソルジャーってサイボーグ??という???マークだらけであり、内容を評価しようにもわからなかった!当時の感想は「スパイダーマンがみれてよかった」でした。今回が2回目の鑑賞。あれからMCU全作観た感想を言えば、なんやこれめっちゃおもしれー!やっぱり知識が積み重なると面白い。そしてMCUはなんだかんだいっても、通してみないと面白くないという弱点を感じさせる作品です。

映画開始数分でテンションマックス。ビルへの潜入、市場でのアクション。キャプテンアメリカがシールドで敵を吹っ飛ばし、ナターシャのパンチキックの闘、ワンダが爆弾をグリングリンするなど、市街地が舞台となるだけにぶっ壊しアクションが爽快。

しかし、今作では「ぶっ壊される市街地では何の罪もない人が犠牲になってるんじゃないの?」という点がテーマとなっています。

アベンジャーズというスーパーヒーロー軍団は「政府の管理下に置かれるべき」という要請に賛同するアイアンマンたち。反対するキャプテンアメリカの面々という対立。

悪をとらえるためには犠牲は必要なのか?復讐の連鎖は断ち切れないのか?実はどちらの意見にも理がある。そして物語もどちらが正しいというわけではなく、二転三転するところが面白い。

ヒーロー同士が入り乱れる空港の切れ味鋭いアクションが多く、複雑なテーマをはらみながらも、重くはなってはいません。しかし、それ以後のMCUでは今作のテーマをあらためて考えるようなところがないのをみると、シリーズ全体ではやはり異色作といえるでしょう。

最後にわかりやすい結論は出ません。それは現実の世界において映画をみている自分たちが考えていくことなのでしょう。

ただスーパーヒーローがいかにあるべきか?という答えはラストのトニーへのキャップの手紙に書かれた「呼んでくれたらいつでも駆けつける」なんじゃないかと。
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