潮騒ちゃん

スポットライト 世紀のスクープの潮騒ちゃんのレビュー・感想・評価

4.4
いい仕事がしたい。心を動かして仕事がしたい。働く自分を助けてくれるのは、いつもそんな感情です。わたしは記者たちの姿にそれを見ました。暴く覚悟と執念。立ちはだかる壁の高さに唖然としながらもよじ登る。聞き、調べ、駆けずり回って手にした真相には間違いなく血が滲んでいる。もちろん彼らは英雄です。ただそれ以前に、心を削って仕事をした労働者であるということ。事務だったことが義務になり、やがて信念に変わる。彼らが燃やした情熱は静かに静かに飛び火して、こうやって映画まで作られた。これ以上の仕事ぶりがあるだろうか。スポットライトで照らされた場所。明るみになる誰かの痛み。この映画に宿る小さな明かりをどうか消さないで。
潮騒ちゃん

潮騒ちゃん