成川ジロー

スーサイド・スクワッドの成川ジローのレビュー・感想・評価

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)
3.0
凄い面白い素材なのに出来上がったものが何故か超普通な映画だった。本当に普通。デヴィッド・エアー監督は凄い好きで毎回凄い尖ったところのある作品ばかり撮ってた気がしたんだけど、今作は何故か超普通。予告編は滅茶苦茶面白かったのに、どうしてこうなった……感想を物凄い否定的に書いてますが、期待したぶん本当にがっかりしてしまったんです。
キャラクターは言うこと無い。デッドショット、ハーレイ・クイン、キャプテンブーメラン、黒エンチャントレス、カタナ、キラークロック、ディアブロ皆本当に素晴らしかった。もっともっと見たい。特に女性陣ほんと合ってたと思う。でも脚本が本当に悪い。こういうキャラ映画は魅力的なキャラクターを特色豊かにちゃんとそれぞれの見せ場を描いてるだけで一定の点数が出せるはずなんだけど、それが全然できてない。悪者の部隊なのに悪者感も全然出せてないし、後半仲間仲間言うけど仲間感を築いていくの全然出来てないし、アクションでの差別化もあんまりできてない。非常に勿体無い映画になってしまった。
後半の展開は編集も悪いせいで本当に酷い。テンポも異常に悪くなってる。

狙撃手というのに狙撃で戦わないデッドショット、銃で撃っても中々死なない敵も簡単に倒せちゃうハーレイのバッド、ブーメランが役に立つシーンが無いキャプテンブーメラン(偵察はブーメランである意味無いよね)、黒エンチャントレスは良いけど後半の動きがシュール過ぎて笑わしてくる白エンチャトレス、殺陣が普通過ぎるし見づらいカタナ、水中で何やってんだか見づらくてよくわからないキラークロック、強いけど位置関係的に敵の銃撃がもろに当たる位置で説教されるディアブロ、なんか普通過ぎてベン・アフレックバッドマンに勝てる姿が想像できないジョーカー、物凄い格好悪いし爆弾で死ぬエンチャントレスの弟、あんまり意味なかった心臓、何故か白兵戦を挑むエンチャントレス、伏線的な台詞はあったけど後半全く出番が無かった看守長、呼べばすぐ来るヘリ、助けない助けるの感情の変化が全然理解できないバー前後のシーン、柱に身を隠してたけど呼ばれたら普通に姿を見せちゃうメンバー、作戦と呼べないほど雑でメンバーは棒立ちで見てる押し込め作戦、タイマー変更もできねえのか爆弾、ってか前の作戦で持って帰らないでその場に放置しましたとかありえねえだろ爆弾、分厚い地面越しでも超耐久力のメタヒューマン倒せるならそれを沢山使えばいいだろ爆弾、その爆弾で空爆しろ爆弾、ってかこいつらである必要性や意味がない、多分普通に特殊部隊の方が強いよスーサイドスクワッド。

とまあ、不満点を沢山並べさせていただきましたが、最初に書いたけどキャラクターは凄い良いし、デビッド・エアー監督も本当に好きな監督なので、次回がんばってください。
できることなら後半の脚本全部書き直して撮りなおしてくれ。もったいねえ。
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