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ピエロがお前を嘲笑うのtetsuのレビュー・感想・評価

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)
3.6
兄がこの春から上京してしまい、
一緒に映画を観るのも残りわずかということで、リクエストで面白いサスペンス映画を探すことに...。
というわけで、サークルの友達から教えてもらった本作をチョイス!!

警察に出頭した天才ハッカー"WHO AM I"
彼が語るこれまでの人生と
犯行の裏側。
そして、明らかになる彼の正体とは?

簡潔に言うと、
「ユージュアル・サスペクツ」+「ファイト・クラブ」+「グランド・イリュージョン」÷3=本作
という感じ。笑
正直、パクリじゃねぇか。笑
と言えば、そうなんですが、
終盤にわざとらしく「ファイトクラブ」のポスターが登場したり、制作者本人達もリスペクトして作っているのが伝わってきたので、良しとしましょう。(←何様っ?笑)

OPのかっこよさや、"ネットの匿名性"を活かしたストーリーは見事で、
主人公たちの姿を見ていると
"何者でもない
だからこそ、何者にでもなれる"
と言っているようでした。
また、ネットの中を電車の車内に置き換えたシーンで、それぞれのアバターが集まっている様子がでてくるのですが、少し、それが「サマー・ウォーズ」に似ていました。

まぁ、とはいえ、前述の3作を超えるアイデアや、メッセージがあるわけではないので、どうしても既視感がでてしまい、娯楽性はあるものの、見終わった後に残るものがなかったような気がするのも事実...。

序盤、「バットマン」や「スパイダーマン」に言及するので、実はヒーロー誕生ものなのかな~、と思うと、最後まで主人公は成長してないような...。笑
ストーリーの深さを重視する人には向いていない作品なのかもしれません。

そういえば、
今回、TSUTAYAで借りた際、
タイトルが「WHO AM I ピエロがお前を嘲笑う」に変わっていまして、この変更、中々良かったと思います。笑
序盤から"WHO AM I"が連呼されますし、
物語自体もティーンヒーロー物でお馴染みの"アイデンティティ"に関わるテーマなので、ピッタリのように感じました!
(まぁ、実は、もともと原題は「WHO AM I」だったんですけどね...。笑)

ちなみに、
最後にどうでもいいお話をすると、
途中、兄も愛用している"ThinkPad"というパソコンがハッカーの私物として登場するシーンがあり、二人で勝手に盛り上がったのが印象的でした。笑

というわけで、
宣伝の「マインド・ファック・ムービー」という踊り文句が、あまりにもハードルを挙げすぎたように感じる作品ではありましたが、
最初に述べた3作を観ておらず、
騙されたい人に、
そして、是非、その後に偉大な3作品も観ていただきたいどんでん返し系映画、初級にピッタリの一作でした!

参考

プロダクトプレイスメント - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88
(本作のように、自然と商品を宣伝する手法をプロダクトプレイスメントと呼ぶらしいですね...。)

The Worst Product Placements : 映画の中にスポンサー企業の宣伝を忍び込ませるプロダクト・プレイスメントがシラジラしくて、露骨に CM になってしまった例を集めたヘタクソのコンピレーション・ビデオ ! ! - CIA Movie News
https://ciamovienews.blogspot.com/2018/02/The-Worst-Product-Placements-in-Movies-and-TV.html
(こちらは、その悪い例。笑笑)
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