このレビューはネタバレを含みます
今昔物語集巻二十七第二十二、「猟師の母、鬼となりて子を食はむとせし語」をもとにしたお話。兄弟の役割が逆になっているようす。
えげつない、衝撃的な美しさ。二人歩く駆けるというだけでこれほど心惹き込まれるとは。
兄弟の造形も素晴らしく、また冒頭から母が尋常でなくなりつつあると感じさせる演出も途轍もない表現力だと思いました。散りばめられた金粉も全く美しい。劇伴もキマりまくりでカッコいい。
頭をぶん殴られたような衝撃を受け、表現に限界はないのだと思い知らされた傑作でした。