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エイリアン:コヴェナントのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.0
『 Passing Point
~原点回帰と新機軸~ 』

『エイリアン』。その映画を初めて観たのは5歳の時。あの様な描写がある映画を何の躊躇いもなく観せてくれたうちの親は偉大!と、今改めて思います。そのおかげでSFの面白さを知り、ホラーの怖さも知ることが出来ました。そして、何より“映画”というものの面白さも✨

だから、ボクにとってエイリアンはちょっと特別。性器を模した艶かしいそのフォルムと熱血漢ならぬ冷血漢さがやはり素敵(’-’*)💕ちなみに生まれて初めてボクが映画館で観た映画が『エイリアン3』🎦。まだ子供だったボクが、両親と初めて観た映画でもあります。ちなみに今日父親と会って、その時の話をしたのですが、お互いの共通認識として「イマイチだったよな」と笑いましたw😅

そんなわけで、公開初日にこの映画を観るのはボクにとっては“必然”。大作としては今どき珍しい製作費1億$以下。しかし、本国ではそれすらも回収出来ず… 「『プロメテウス』を含まずにあと3作!」と息巻いていた監督ですが、おそらくこのままでは『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』と同じ運命を辿るはず… そんな前評判でも、やはり公開初日鑑賞はボクには必然で…

観終え想うは、
『キライじゃない。でも…』
これは『プロメテウス』劇場鑑賞時同様の想い。そして、御年79歳のリドリー・スコット監督。
「実に攻めてる…」

そうなんです。スゴく攻めてるんです!それはそれはもうヤル気満々で、まだまだ続けたい!、風呂敷拡げたい!ってな想いが映画から溢れてます❗️ただ、いかんせん監督のやりたい事は一部のファンの待ちわびているものとは『プロメテウス』時点で乖離。しかし、それには目もくれず監督はがむしゃらに突っ走ってます❗️🏃💨

おそらく今回この作品が賛否両論なのは、そこに起因するのではないでしょうか?まず、『プロメテウス』の時もそうでしたが、作品を観るにあたっての認識を、客側に事前にハッキリと明示しない為、様々な思い違い、結果「予想していたものと違う…」という“期待外れ”を招いてしまっている様に思います。ちなみに『プロメテウス』の時は、監督が事前に「『エイリアン』の前日譚だぜ!」と語っておきながら、後日「やっぱ繋がりはちょっぴり目って事で😜」に修正。にも関わらず、ファスベンダー様が「いやいや、しっかり前日譚でっせ!」ってインタビューで語ったりと情報が錯綜。そして、結果はご覧になった方ならお分かりですね😁

そして、今回この『コヴェナント』においては、その“無知で臨む事”が良い方にも悪い方にもとれる仕掛け。偉大なる元祖『エイリアン』を愛し、『プロメテウス』をも内包した者には、その無知がより驚きとなり、その先を期待させる展開に。しかし『プロメテウス』を未見、もしくは“戦うヒロイン大活躍!”な、『エイリアン2』的SF娯楽大作を期待すると無慈悲なまでに打ちひしがれる❗️😱その時点で完全にこの映画は、選ばれし者(と言っても、良い方にとれる人が=正しいというわけではなく)向けの関連作といった趣です。

なので、それが“合う・合わない”の問題でなく、少しでも理解を助ける為には最低限『プロメテウス』の事前鑑賞は必須であり、“そこまでして観たい!”と現在(いま)時点で思っていないのであれば、レンタル待ち、もしくはテレビ放送を待ってもいいのではないでしょうか☝️(^∇^)

それにしても『エイリアン』をさらに深めようとする、決意新たな監督の情熱が熱い❗️🔥特に前半部には、元祖作への愛溢れるセルフオマージュが散りばめられています✨また、映画の構造として良くも悪くも“あの頃感”が醸し出されていて、映画の構成としては、前に別の作品のレビューで記した事がありましたが、日曜洋画劇場などにおける21:45辺りから盛り上がる“あの感じ”でした。その為、近年の映画の“初っ端からトップギア”な感じは微塵も無し!そもそも『エイリアン』は、宇宙空間で展開される“静かなるホラー”なのです。なのでそれを理解していれば、驚く程にベタなホラーへの着地は、大風呂敷拡げておいてからの“予定通り”の着地なのだな、と納得致しました。

とは言え、非常に不親切な映画である事も事実。監督の情熱溢れるが故、原点回帰と新機軸が混ぜこぜになった“芯に欠けた”作品にも思えます。だから、スコアはこれが限界。これに合わせて『プロメテウス』も同スコアに修正_✍️(。。) 作られない可能性が高まった続編に想いを馳せつつ「この映画、“まだ”通過点ですから✨」それなら合格点かな⁉️そんなわけで、今回のレビューは、ファンだからこそ客観視して書いてみたつもりです😃✌️
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