Tom2022

イマジンのTom2022のレビュー・感想・評価

イマジン(2012年製作の映画)
3.5
ポーランドのリスボンにある盲人施設の先生と生徒たちのお話です。とても静かな世界なはずなのに、とてもドラマチックに見せてくれる映画です。

音の反響や想像力を駆使して、白い杖を使わずに歩くイアンは、リスボンの盲人宿舎施設で先生として働いています。彼は、生徒たちに杖なしで生活することや外の世界の良さを伝えます。引きこもりであったエヴァもイアンに惹かれ2人で街へ出かけます。

目の見えない人にとって、外の世界に出る事は、ある意味冒険なんですね。白い杖を使って歩いている人をたまに見かけますが、事故率も高いらしいし、大変な冒険なんだなと気づかされました。それに、盲人が、生きていくためには音や匂いに敏感になるだけでなく、そこから想像する力が必要なんですね。

イアンの白い杖なしで行動する姿にはびっくりさせられます。これは、実際にそういう人が存在しているかはわかりませんが、新しいムーブメントなのかもしれませんね🤔。

エヴァが、靴を買うシーンが興味深いですね。デザインや色でなく、反響効果の高い音の出方でどの靴がいいかを選ぶっのってなかなか面白いですね。

この映画の終わり方は、見る人の想像に任せられています。私はハッピーエンド派なので、イアンとエヴァの2人の恋が広がっていくと期待しながら、去り行く路面電車の窓から見ていました。そうそう、路面電車の往来などがとてもヨーロッパを感じさせてくれる映画でもありました。

映画って、こういう自分の知らない世界を教えてくれるから好きですね。盲人たちの思いがとてもつまった映画だと思います。いろいろと考えさせられるし、多くの人に見てもらいたい映画の1つです。
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