エソラゴト

バレエボーイズのエソラゴトのレビュー・感想・評価

バレエボーイズ(2014年製作の映画)
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プロを目指す3人の若きバレエダンサーの濃密な4年間を描くドキュメンタリー作品。


夢、希望、挫折、葛藤、友情、ライバル心、チャレンジ精神-。


今作はバレエを題材としているが、人生に於いて若い頃に誰もが通る道だったり直面する問題難題だったりを描いているので、誰もがどの出演者達にも感情移入して観入ることが出来る作品。

バレエを含め舞踏は同じ芸術の中でも絵画や音楽とは違い身体全体を使った身体表現の点からもアスリートやスポーツ選手に近い存在といえる。

アスリートは体型や身体能力等の天賦の才能は勿論のこと、それに見合った頭脳や対応力応用力も必要とされている。そこにまた本人以外の外部の力:経済力や学習環境という物も重要な要素として含まれていく。

今作では、またそこから派生して個人個人のバレエに対する情熱の温度差や将来に対する漠然とした不安感等も入り混じり3人それぞれの思いが交錯していく様をインタビューや練習風景を交えて描いている。

このドキュメンタリー作品では自分の夢や希望を叶える為には自分自身のやる気や努力は勿論だが、そういったシビアな現実問題にもスポットを当てていて真の「プロフェッショナル」とは何なのかという意味を教えてくれる。

同じ夢を持って同じ時間を共有し切磋琢磨して来た3人がその後どのような道を歩んだのかを知ると、「プロ」への道というものが如何に険しいかを改めて思い知られさるのであった。