くろみまりこ

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのくろみまりこのレビュー・感想・評価

3.5
一言であらわすならば、
『とても質の高い、打ち切り漫画(の最終話)。』

EP8を観た時点で、今作をまともな作品にするのは物理的に無理(もしくは4時間尺をとる)と誰しもが思っていた中、時間内によくここまで詰め込んだなと思う。
しかも凄いのは、詰め込み映画にありがちの"ダイジェスト感"をあまり感じさせないような見せ方になっていたところ。
なかなかここまで編集技術の手腕(力業だとしても)を痺れるほど体感した作品はないし、ここまで制作陣のゼーハー感が伝わる作品もまぁないので、面白く貴重な体験をさせてもらったなと思った。

開幕字幕とラスボスのヤケクソ感、EP8の内容に対する「...かと思ったがそんなことはなかった」的展開、ぼくたちのぼうけんはこれからだ!的締め方、まさに壮大な打ち切り漫画である。

だからこの際EP9のシナリオなんてどうでもいい。
死んだと思ったけど生きてたを何回やるんだよとか、おつかい多すぎとか、レイ単独行動しすぎとか、仲間の絆が深まるわかりやすい描写が少ないとか、カイロレンはマスク着脱しすぎとか、ルークのEP5オマージュ糞ダサいとか
どうでもいい!!私はEP8を全ての悪とみなしている側の人間なので、今作がここまで回収に追われ、打ち切り漫画のようになってしまったとしても仕方ないし、むしろ(別の意味での)すごくレベルの高いものを見せてくれたこと、無事に終わらせてくれたことに感謝している。
ありがとう。

最後によかったとこ
・フィンの新相棒の黒人女性
・新しいエイリアン、ドロイド
・EP3ムスタファーを想起させる荒海タイマンの画面づくり
・エクセゴルという名前と惑星描写
・アダム=ドライバー