病気の女の子が出てくるからと言って、うっとうしい闘病モノになってない。主人公のグレッグと女の子の距離感も良くて決して恋愛関係には発展しない。最初は受け身だったグレッグが、女の子を喜ばせようとして次第に受け入れられ友情を育んでいく過程に、好感を持てる。
ユルくて笑える前半がネタ振りみたいになっているだけに、後半を見ると、「ああ、やっぱりそうなっちゃうのね」となる。
「青春は残酷である」と、思わずバカなことを言ってしまいそうだけど、ラストはきちんと希望に繋がっていて、決して重い気持ちにはならない。
笑えて、泣けて、爽やかになれる、ひと粒で色んな味が楽しめる作品である。