B5版

美女と野獣のB5版のレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
3.4
ディズニーアニメ版の台詞をほぼほぼ暗記してる勢です。
幼少期のノスタルジーも手伝い、めちゃめちゃ思い入れある作品ばかりなので、実写版は最近ようやく手を出し始めたばかり。

今作は実写映像に落とし込むにあたり、変更した点が悉くはまっていたと思います。

アニメ版は特に与えられた役割以外の人物描写はカットされてるのですが、
実写版はさらっとガストンが戦争帰りと明かされたり、
ルフゥ がすごく複雑な価値観を内包するキャラになってたり、
それぞれの性質が掘り下げてあり、人物像に厚みがある。

そしてキャラクターのバックボーンが明かされたことで、
ベルと野獣が恋に落ちていく過程、互いのどこに惹かれ、何が二人を近づけていったかがより丁寧に作り込まれてる。
彼女の知的好奇心を美点と感じ、性別の色眼鏡で彼女を虐げない野獣と、世間の普通に流されない理知的なところがあり、他者の見目に物怖じしない度量、野獣に真っ直ぐにぶつかる精神の持ち主のベル。
互いにとってのびのびと言葉を交わせる相手として、二人が積み立てていく関係性の丁寧な描写は恋愛映画としてもキュンとくるし、完成度が高くて面白かった。

役者自身の歩んできた人生や人間性、主義主張は、物語内のキャラクターにより深みを与える効果があると思うんですが、エマワトソンは現代的な価値観を持つベルのはまり役でしたね。

アニメ版も面白いので是非!
B5版

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