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スティーブ・ジョブズのwigglingのレビュー・感想・評価

スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)
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あれ、これってダニー・ボイル監督作だったの?と後から気付く始末。それだけアーロン・ソーキン色が強い作品。『ソーシャル・ネットワーク』第2章といって良いくらい。

いちおうアップル信者なのでウォルター・アイザックソンによる原作は読んでるけど、似ても似つかない脚本にまず驚いた。映画の脚本をまるで戯曲のように作ってしまう変態っぷり、情報の詰め込み具合も頭がおかしいレベル。でも見応えあるんだよね。観終えた後の充実感たるや。そういう意味でソーキンの映画だと思った。

製品発表会にスポットをあてたのは、そこがジョブズが最も輝く瞬間だからであって。ジョブズ自身もそれをよく理解してて、だからこその病的なこだわりなんだよね。文字通り命を懸けて臨んでる。彼は自らをオーケストラの指揮者に例えていたけど、自分にはカリスマロックスターに見えたな。

個人的に最もアガったのは、ガイ・カワサキがアップルのNeXT買収を示唆した雑誌記事のエピソード。これ知らなかったし、もしNeXTのビジョンがそれを見越したものだとしたら、ジョブズはどんだけすごい人間なのかと。もはや神の領域。

ジョブズ教信者の自分はラスト5分は号泣ものだったけど、彼の事を知らない人がどれくらい楽しめるかは分からないなー。
アシュトン・カッチャーが演じた2013年の同名作品はあまりの悪評で観てないんだけど、本作で汚名挽回できて本当に良かったと思う。
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