シネマノ

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのシネマノのレビュー・感想・評価

4.0
最速上映IMAX3Dにて。

待った甲斐のある、申し分ない出来。
ジェダイもフォースもないSW最新作はそれでも素晴らしかった。
いや、それこそがよかった。帝国軍の圧倒的な力の前に、希望を頼りに戦い続ける反乱軍という設定が際立つ。

映像に関しては、受け継がれる伝統と今でこそ可能な圧巻のCG描写、これはフォースの覚醒によるところもあるだろうが、迫力は増しているように感じる。

脚本については、SWシリーズはもとより細かいところにケチをつけるのはナンセンスだが、それでも物足りない。というより、ここまでのシリーズと規模感を伴ってくると、アナザーストーリーとして140分の長尺でも足りない。

逆を言えば、テンポよく進んでいくのだが。ローグワンのメンバーについての描きこみや、関係の変化については圧倒的に不満が残る。
ただ、贔屓目にみても宇宙進出を果たしたイップ師匠ことドニー・イェンが群を抜いてかっこいい。彼のキャラクターが本作におけるフォースのカタルシスを増長させていることは間違いない。
そして結局思うのが、女性推しそろそろやめてもいいのでは?ディズニーさん、ということ。

前述した通り、今回はジェダイでもフォースを使えるわけでもないし、もちろんいきなり覚醒しちゃったりすることなどない。
彼らの辿る運命は明白だったし、後半の展開はこれこそが反乱軍が挑んできた「スター・ウォーズ」なんだとしみじみ。

エピソード4の10分前までを描くと言われてきたため、終盤には期待大だったが、ギャレス・エドワーズはやってくれた。130分間ため込んだものを解放するカタルシス、最後の1秒まで見逃せない流れに鳥肌が立った。

オープニングロールが最大規模の鳥肌ポイントだったJ.J.エイブラムスとは、全く違う事をやってのけたギャレスの勇気と手腕に脱帽な一作。
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