ぼのご

ソムニア 悪夢の少年のぼのごのネタバレレビュー・内容・結末

ソムニア 悪夢の少年(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

寝ている間に夢が現実に現れてしまうコーディ。害の無い夢なら問題ないけど、悪夢だと周りにも被害が出る。その能力を抜きにしたら、年相応の優しい子どもとして描かれているところが現実と地続きで良かった。幼い頃の恐怖心、不安が悪夢として現れるところ、曖昧な記憶、人との関わり、とか、子どもの頃を思い出す。

コーディが里親の二人に迷惑をかけないように、コーラやコーヒーを飲んだりカフェイン錠剤を服用したりして、なるべく眠らないように気を付けてる描写が泣ける……。
心霊系のホラーと違って、異形の存在が直接出てきても興醒めしないで、悪夢が現実に侵食しているような不気味な雰囲気があって良かった。

悪夢の中に呑み込まれて居なくなった人たちが現実に戻ってくる流れが終盤に出来ていたと思うけど、結局戻って来なかったのは意外だった。
でもラストでコーディが夢を操れるようになることを示唆する場面があったから、いずれはその能力で皆帰って来れるのかもしれない。その方法で帰ってきた人が本当にオリジナルなのか少し疑問だけど。

実母と里親のお母さんのコーディに対する愛は胸が温かくなるけど、里親のお父さんだって息子の死を受け入れてコーディと対等に向き合ってたから、最後に戻って来ないで亡くなった息子と再会させるっていう描かれ方は、悪くはないんだけどなんか少しモヤモヤしちゃった。
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