フジツカ座

たかが世界の終わりのフジツカ座のレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.0
家族との空白の12年を取り戻すっていうような感覚は個人的に共感できるところがあって、自分自身の数年間を重ねてみたりしながら視聴しました。


99分の尺の内の、そうだなー6割くらいまでは、結構もう、観ててしんどい作りになってる気がしました。
モクモクと曇ったイビツな家族の他愛のない話が、おんなじようにずっとイビツなテンションで続いていく基本構造。

で、そんな暗雲の中でも、たまーーーにそこへ光明が射すときがあるんです。家族が一瞬みんな笑ってるとき。心が一瞬だけ重なるみたいな心地のいい光が射すときが。

けどまたすぐにモクモクモクモクと分厚い雲が立ち込めちゃう。

そういった意味では、対比の構図になってて効果的だったのかもしれません。が、退屈かそうじゃないかでいえば、やっぱりまあまあ退屈。


けどそれもぜんぶ後半のあのシーンのための序曲に過ぎないんだよといわれれば、確かにそれに相応しいくらいの鬱屈した退屈さだ!

って言いたくなるくらいこの映画のラストは、鬱屈し溜めに溜め膨張しきった心の風船が今にも張り裂けそうになるくらいに、心のやり場がなくなります。西陽が差してくる感じとか、あのときもいつも通り罵り合ってはいたけれど、確かに心は重なり合っていと思う。

象徴的なシーン。

泣きはしなかったけど苦しかった。



細かく気になったとことかまだあるけど、このくらいにしといてやるかっ

(๑´ㅂ`๑)hahaha
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