「ひとよ」観ました。
終始重めの雰囲気がずっと流れてるんだけど、なんかこう、登場人物のそれぞれのセリフがウィットで、その対比が絶妙に作品を観やすくしてるような気がしました。
3人の兄弟の関係性やそれぞれの個性、お母さんの田中裕子との距離感もとても分かりやすく表現されててよかった。
吃音を持ってていつもうつむき気味の長男。
長男より自由でおもいきりがあるんだけど、癒えない傷がそれを穿らせ続けてる次男。
自身の事ももちろん、それぞれの抱える背景や想いも解っているけど、お母さんがなぜそうしたのかを彼女の義の部分でしっかりと受け止めてる末っ子長女。
田中裕子の肝っ玉母さんぷりは静かに突き抜けていて、アレを万引きしにいくシーンは捻りなくストレートにグッときます。
物語の終わらせ方とクライマックスのために佐々木蔵之介のポジションが必要だったわけですが、大吾が出てきたり息子がシャブ中だったりっていうとこが、正直すこし冷めるというか無理があるというか、力でねじ伏せてきた感じがして、いやいやいや、、、ってなりました。
あと、社内の身内間で2回セックスシーンがあるんですが、家族のような間柄みたいな感じって誰かが言ってたから、それがめちゃくちゃ気持ち悪く感じましたね。無機質ってわけでもなく、ただの暇潰しの結果のような交わり。実際はこんなものなのかもしれないけど、なんともいえない気持ち悪さが残りました。
あと佐藤健の役どころのちょいワルな感じはハマってたんだけど、クライマックスの佐々木蔵之介とのバトルのシーンですね、ちょっとやっぱりちょっと届いてこなかったなーって気がしちゃいましたね。ドロップキックはキマってだけど！
