フジツカ座

LION ライオン 25年目のただいまのフジツカ座のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます


「LION ライオン 25年目のただいま」観ました。

いちばん印象に残ったのはインドの恐さでした。
や、でもたぶんインドだからっていうことじゃなく知らないだけでどこの国や地域でもあることなんだよなきっと。。
なんて、書いてる時点で平和ボケ感がある気がして、自身に滑稽さというか絵も言われぬ焦燥感にかられるのは、偽善心からくるものなのでしょうか。


実話の物語に対してうんたらかんたらいっても仕方ないのですが、前後編がインド編6オーストラリア編4といった構成で、オーストラリア編でのサルーの苦悩を語るにはインドでの厳しい環境をしっかりと描く必要があったのだけれど、その苦悩の語り方が若干の難ありだったなあと。現実逃避の為に恋人とセックス、現実に戻って海に浸かる。また現実逃避でセックス。現実に戻って破局。ひいてはアイミスユーでセックス未遂→踏ん切りついて渡印。

的な!!!

加えて20年間ジョンとスーに見守られて人並み以上に幸福を得てたであろう20年後にそんな苦悩感見せられてもってとこでもありました。

壮絶な背景を持った青年の25年の描き方としては、うーーんといった作りの「映画」でした。

先述したように実話の物語に対してうんたら言うでなく、その見せ方と感じさせ方に違和感を感じずにはいられない、そんな印象です。


タイトルになった「LION」もオチに使いたかったのだと思うけど、ぼくは「サルー」でよかったんじゃないかと思いました。映画の作り的な部分にライオンはまったく掛かってはいないし、サルーの人格がそれにハマるでもなく。もちろんガネストレイの伏線があったにはしても、25年間サルーだったのならサルーでいいと思いました。

や。

むしろ逆にタイトルが「ガネストレイ」の方がライオンのオチが際立つんじゃ。。
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