このレビューはネタバレを含みます
高校のときこんな事がありました。
これから登校というときに母からスカート丈について注意され、それを見ていた父に生まれて初めて注意されました。
あたしは激怒しました。
(;`O´)o「うるさい!!!」
それを聞いた父も激怒し(ꐦ°᷄д°᷅)、顔面蒼白で追いかけて来るので、靴を持って靴下のまま玄関から逃げました。
なぜあたしがそんな些細なことで激怒するのか?
だって今まで子どもに無関心でぜーんぶ母親にぶん投げてきたのに今更何!?
母とはいろいろ確執があるけど、言ってもいい。
だけどあなたはダメ。手を出さないなら口も出さないで。
あたしに関心ないよね!?母のご機嫌とりだよね?
大人しく、温和で無口な父。
何も言わないから何考えてるかわかんない。一緒に居ても居ないと同じ。
誰かこんなこと言ってましたよね~。
「何故帰って来たか知りたくもない」
「居ても居なくても同じ」
「今まで居なかったクセに巻き込むな」
「こっちの事に口を出すな、部外者」
「放っておいて」
お兄ちゃんですねぇ。
あたしはこの人の気持ちに共感できました。
お兄ちゃんが最後の方で泣きながら怒るので最初、弟が死ぬのが辛くて泣いているのかと勘違いしました。
でも違う。
弟のように都会で羽ばたきたかったのに、小さな工場で地味に働いている自分。
母、妹、家族を背負っている自分。
で!?12年ぶりに帰ってきたと思ったら死の告白!?
冗談じゃないよ!妹は何も知らないんだ!黙ってろ!!!!
怒りの涙だと。
この作品は一回観た時、話したかったけど結局話せなかった話なのかな?と思いましたが、所々引っかかる????
兄嫁→「あとどれくらい?」「2人で話してきたら?」
母親→「泣いたり告白したりする日じゃないわ」「当たり前に始まり、当たり前に終わる日にしたいの」
兄→「お前のピエールが死んだぞ」
こんなセリフがあったので2度目の鑑賞で、あぁやっぱり妹以外は皆知ってたんだ!!!と思いました。
知ってる前提で観ると泣ける泣ける!
兄嫁とはお互い家族の中で1人浮いてる存在で気持ちがわかるんでしょうね。
妹は絵はがきのくだりとか、ラストの泣きじゃくるシーンすごく可愛いかった。
母はめっちゃ強い。「2、3言じゃ足りないのよ」「やるべき事をやって」「あなたのことは理解できない、でも愛してる」
ルイのことは愛している、だけど他の家族も愛してるからってことかな。
ルイは家族の中で自分1人違う存在。
世間でも同性愛者ということで辛いことがあったと思う。とても孤独だった。
あぁ、皆わかってるんだ…と悟ったときの涙。
悟ってからはルイの顔つきが変わりました。妹に「遊びにおいで?」兄に「街に出てきて話の続きをしよう、街が好きだろ?」泣ける〜( ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )
最後の鳩時計のシーンは、『瀕死の鳥=ルイ』なのだと思った。
狭い鳩時計(窮屈な家と街)から飛び出してあちこち飛び回ってみたけれど、結局最期には孤独に1人死んでいく。
『Mommy』のときも思ったけど、魂になってやっと自由になるのかな(*´・ω・`)=3