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ヴァレリアン 千の惑星の救世主のabeeのレビュー・感想・評価

3.9
【ground control to major Tom,
check ignition and may God's love be with you】

「フィフス・エレメント」から20余年ーー満を持して巨匠、リュック・ベッソンが描く遥か遠い未来。

冒頭のデイヴィッド・ボウイの「Space Oddity」が最高過ぎて…‼︎
そしてそれに乗って登場するエイリアン達がB級過ぎて…ww

映像技術の発達により「フィフス・エレメント」以上にリュック・ベッソン監督のイメージをより具現化することに成功した本作。空中を交差し飛び交う無数の車と天空にそびえ立つ超超高層ビル群。劇場で観たかったぁーー‼︎

「フィフス・エレメント」と同様に世界観がデカすぎて複雑すぎる設定にクラクラしますが、技術進歩とは裏腹にいつも世界を揺るがすのは自然が作りだすパワー。
SF作品であっても大地讃頌の心をいつも忘れないベッソン監督です。

なので、ハイテクすぎて何をやっているのか分からないシーンが多くあるのは事実。
でもそこは理解できなくても大丈夫。物語の上ではさして重要なファクターではありません。
やっぱり大事なのは愛だよね。

「レディ・プレイヤー1」みたいかと思ったら「スターウォーズ」みたいだったり「アバター」みたいだったり、でも結局は「フィフス・エレメント」だったり。
既視感はありありなのにリュック・ベッソンの色にしっかり染めてある。

この作品は雰囲気で楽しむタイプの作品だと思います。
世界観は最高だし、デイン・デハーンはめっちゃイケメンだし、カーラ・デルヴィーニュはめっちゃツンデレだし、イーサン・ホークは出オチだし、リアーナのストリップがまた最高‼︎‼︎
それに衣装のセンスがやっぱり突き抜けてます。
イーサン・ホーク、出オチというか意外なキャラでしたね。

映像は最先端を行っているのに登場するエイリアンは着ぐるみ感丸出しだったり、敵陣への特攻も小学生のケンカっぽかったり、不完全な感じが愛嬌あって良い。

ということで、「フィフス・エレメント」もそうでしたが、完璧に見えるけど抜くとこは抜く、でもそこが逆に良い。きっとそこに拘りが詰まってるんじゃないでしょうか?
真面目だけど不真面目に遊ぶとこは遊ぶ。リュック・ベッソンらしい壮大に見えて気楽に観れるSF映画でした。

劇場で観なかったことに後悔しかありません。
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