レンタル鑑賞
個人的にはストーリー的な評価より、監督の演出力への評価の方が高かった
長廻しの多用
音楽より音を重視
画面構成は、ほぼバストアップ
更に被写界深度を浅くして、背景をぼかす
これにより、目を覆うような出来事が行われているにも関わらずハッキリ見えないが為に、逆に想像力を働かせて脳内で恐ろしさを増幅させてしまう魅せ方が秀逸
が、物語を目を向けると
やっぱり、サウルには感情移入し難い
息子だから
いや、あの生き地獄の中で少年に見出した自らの贖罪なのか
それとも宗教観からくるものなのか
いずれにせよ、周りの生き延びようとする人々を明らかに阻害しているようにしか思えなかった為、物語が進むにつれ、自分の気持ちがサウルの感情から違う方向にかけ離れてしまった
だからラストのサウルの表情を見てもピンとこなかったんだろうなぁ
実際に行われていた極悪非道な題材だけに心に重くのしかかるドキュメンタリーのようだが、今までになかったホロコースト映画であることには違いない